大学時代の話9~日雇い派遣3(ライブ会場設営)~
今日は休養日ということでランニングはお休み。
週末の試験に向けて勉強しないと行けないわけだけど、少し時間があるから昔やった日雇い派遣について体験記を書いてみる。
もう15年も前の話になるけど、まぁ、内容はほとんど変わっていないと思う。
今回はライブ会場の設営について書いてみたいと思う。
俺が設営したライブ会場は、地方の陸上競技場やイベントをやれるような室内会場に足場を組んでステージを作ったり、お客さんが座るための椅子を並べたり、スピーカー設置したり、飾りつけをする。ことのお手伝いだった。
ライブ会場といっても、小さいものから大きいものまであると思う。俺がやったのは大きな会場の設営だった。
スマップや、B’zや、オレンジレンジなどなど、大物アーティストの
ライブ会場の設営をやった。
どれくらいのお客さんが来たのか分からないけど、1万人くらいいるのかな。その辺はよく分からないけど、とにかく大きな会場を設営した。
日雇いのアルバイトを1社だけだと、日雇い労働者を集めきれないから、俺の時は3社から集められた日雇い労働者たちがいた。
年齢層は9割くらいが20歳前後の学生で、残りの1割ほどが30~50歳くらいの人が混ざっている感じだった。
俺は完ぺきにどんなことをしたのか記憶があるわけではない。
作業内容は大枠しか覚えていない。
しかし、はっきりとこう感じたことを覚えている。
俺は特別な人間ではなくって、どちらかと言えば使われる側なんだなって思った。
いや、それまでだってそう思っていたし、そのことを初めてそう感じたわけではなかったんだけど、この時が一番強くそう感じたことを今でもはっきりと覚えている。
そう感じたのは、作業するにあたって、ヘルメットを配布されて、そのヘルメットにガムテープで番号が貼ってある。
俺の名前はその番号だった。
「はい、そこの1番くんこっちきてー」
「おい、そこの1番、それもってこい」
身分はたかがアルバイトなわけだし、仕方のないことではあるけど、まだ当時は20歳手前だった自分にとって、そんな扱いをされた経験なんてなかったから、何気にショックだったことを覚えている。
その時の俺の仕事のひとつとして、ステージを組んでいく仕事をしていた。とび職の人たりのお手伝いとして、足場の単管パイプを運んだりしていたんだけど、そりゃもうアゴで使われまくったよ。
「おい、1。布持ってこい」
俺は「はい!」っていって、布(タオル)を探して持って行ったんだけど、そしたら「ちげーだろ!」って、スパナで俺のヘルメットを殴られた。
布ってのは、単管パイプのことらしい。そんなの素人の俺は分からないからね。もちろん、お金をもらっている以上、知りませんでした。すみません。という分けにもいかないのは分かる。
が、しかしだ。
そんな教育なんて受けたことなかったし、日雇い派遣なんて、その日に集合してみないとどんなことやるか分からないからね。
まぁ、仕事の内容を予め分かったところでそんな業界用語の勉強なんてしなかっただろうけども。
あと、唖然したのは、休憩時間がなかなか貰えなくて、やっと休憩取れると思った時のこと。
鳶の人に
「俺に喧嘩で勝ったやつだけ休憩していいよ」
って言われた。
俺の周りに同じような日雇い労働者は10人くらいいたけど、もちろん、喧嘩なんて出来るわけもなく。
しぶしぶそのまま休憩なしで労働するハメになった。
これだけじゃないけど、書いているときりがないのでこんなもんにしておく。
そんなこんなで、朝から晩まで掛けて会場を設営するのがこのお仕事だ。
とにかくきついし、長い。
正直、どうしてもお金がほしい!っていう人以外はおすすめできない。
しかし、どうしてもお金が必要でやるしかない人に、ひとつ、アドバイスをしておきたい。
ポイントは最初のチーム分けの時だ。
この時に、働く先を決められる。
例えば、俺はこの時、ステージをつくるとび職チームに配属されたわけだけど、ここでなんとか機材運搬係などの楽そうな作業に配置されるように頑張ってほしい。
ぼーっとつったてると、適当に配属先を決められてしまうから、音響機材の運搬は~とか、そういう人を集めているっぽい時に積極的にそれ、俺やります!っていう風に入っていった方がいい。
俺の時はそういう場面があった。
強制的に配属されてしまったとしたら、まぁ、ご愁傷様ではある。
俺は何にも分からずに単身乗り込んだから、とても辛い目にあってしまった。
ちなみに、あまりのきつさや、理不尽な扱いを受けて、逆切れして帰宅した人も何人か見かけた。
まぁ、とにかくひどい扱いを受けたもんだ。
今でも覚えているよ。
もう一度言う。
おすすめはしない。
ちなみに、このライブ会場スタッフだけど、ライブ会場前日の設営と、ライブ当日の警備&撤去の2日間の二日間ある。
辛いのは1日目。
2日目の警備は楽勝。撤去も1日目に比べたら楽だったと思う。
今でもきっとそんなに内容が変わる仕事ではないと思うから、同じことやっているんだろうね。
扱いはもうちょっとマシになっているのかもしれないけど。
まぁ、これをやるんなら、引っ越しや、前回紹介した家具の配送ってた方が全然いいと思う。
とりとめもない話、というか、当時の愚痴になってしまったけど、そんな昔話でした。
以上。